Q&A
通院についてのQ&A
Q.処置が必要な病気では、どの程度の頻度で通院が必要なのでしょうか?
A.急性中耳炎、急性鼻炎:週2回。
滲出性中耳炎:1〜2週間に一回。チューブ留置後なら1ヶ月に一回。
慢性中耳炎:耳漏あれば週1回、なければ4週に1回。
耳垢塞栓:2〜3ヶ月に1回。
急性副鼻腔炎:痛みを伴う時は毎日。鼻汁が膿性の時は週2回。透明なら週1回。
慢性副鼻腔炎:鼻汁が多い時は週1〜2回、少ない時は2週に1回。
アレルギー性鼻炎、花粉症:2〜4週に1回。
急性化膿性扁桃炎:週に1〜2回。
急性咽頭炎、喉頭炎(ウイルス性):初診の1回のみ。
急性咽頭炎、喉頭炎(細菌性):初診と1週間後の再診の2回。
扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、咽喉頭浮腫:毎日5日間。
以上は当院でのおおよその目安です。
Q.どの程度の期間通院が必要なのでしょうか?
A.原則として急性の炎症では2週間、慢性の炎症では軽快するまでの期間となります。
Q.忙しくてなかなか通院できないのですが?
A.上記の通院頻度を半分まで減らすことはできますが、治療の効果が上がりにくくなります。
Q.小さい子供がついてくるのですが迷惑にならないでしょうか?
A.診察中は、スタッフが小さいお子さんのお相手をさせて頂きます。赤ちゃん連れでも
OKです。
Q.耳垢をとってもらいたいだけなのですが、失礼ではありませんか?
A.乳幼児や年配の方は、耳垢を自宅で取ることができずに
貯めきってしまう場合があります。無理に取ろうとすると
外耳道や鼓膜を傷つけたり、外耳炎になることがあります。
そうならないうちに耳鼻科で除去してもらいましょう。
Q.他の医療機関で診てもらっていますが、今の治療を続けて良いのか心配です。
A.セカンドオピニオンをご希望とのことですね。
当院での治療方針をまずご説明し、次にそれを今回の病状に当てはめてご説明します。
過去の治療の是非に関しては、各医療機関の治療方針の違いや病状の変化もあるため、
それが妥当なものだったかどうかは、当方では一方的に判断はできかねるところです。
したがって、最終的な治療法の選択は、受診された方の判断・責任になります。
既に治癒しており通院が不要な場合は、はっきりとその旨をお伝えしております。
Q.毎日点滴が必要といわれたが、入院治療はできないのでしょうか?
A.当院には入院設備はありませんが、すぐ近くに済生会千里病院があり、
当方が必要と判断した方はそちらに入院して頂くことになります。
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お薬についてのQ&A
Q.代わりの者が処方箋をを薬局に持って行ってもよいのですか?
A.同居の方、保護者の方ならOKです。赤の他人はダメです。
Q.処方箋やお薬を誤って紛失したのですが、どうすればよいのですか?
A.処方箋を再発行することになります。再診料と処方箋発行料は
自費扱いとなります。残念ながらご自身のうっかりミスまで健康保険は
カバーしてくれません。
Q.診察なしにお薬だけ処方してもらうことはできますか?
A.原則として診察なしでお薬のみを処方することは許されておりませんが、
長期にわたって病状が安定しており、同じお薬を処方され続けている方では
やむを得ない理由がある場合に限り、臨時的な措置として処方いたします。
2回続けてお薬だけ、というのははダメです。
Q.お薬はどの位長い日数分、処方してもらえるのでしょうか?
A.平成28年度より、原則30日分までの処方となりました。
それ以上の長期処方には、長期の出張がある、足腰が弱って通院が困難、
離島や国外など遠方からの受診なので1ヶ月に一回の受診すら大変、
などの理由が必要です。水薬は保存性の関係で、2週間までが限度です。
Q.お薬だけもらっていれば繰り返し通院の必要などはないのでは?
A.原則、診察しなければ処方できないことになっています。
病状の変化に応じて処方内容を変える必要があるからです。
滅多にはないのですが、診察なしでは副作用の発見も遅れる
こともありえますので。
Q.以前にもらったお薬が残っているのですが、使っても害はないですか?
A.以前、というのがいつかで答えが変わってきますが、
つぶ状の薬の有効期限は1〜2年です。正確にはもらった時点で薬局に
聞いておくことです。軟膏は開封した時点から油脂の酸化が始まりますので
最長でも1年といったところでしょうか。点鼻薬や点眼薬は1ヶ月以内に使い切って
下さい。開封後何年も経った点鼻薬を使おうとする方がおられますが、食品でも
そんなに長く置いておいたものは食べないでしょう。速攻で捨ててください。
Q.夫が多忙で受診できませんが、5年前にひどくのどが痛い時にそちらで処方された
お薬が良く効いたというので、かわりに家内の私がお薬だけもらいに来ました。
私もうつるかもしれないので、ついでに私の分も欲しいし、
同じお薬でいいから、なるべく長めに4週間分は欲しいのですが、可能でしょうか?
A.お気の毒ではありますが、お薬のみお出しすることはできかねます。
5年前と同じ単純なウイルス性急性咽頭炎かどうかは診察してみないとわかりません。
急性喉頭蓋炎など急激に悪化する病気の場合、内服薬のみでは重大な結果になることが
ありますので、責任をもって治療にあたるという当院のポリシーに反することになります。
また、家族の分も含めて多めに処方する、まだ発症していない疾患分まで含めて予防的に
処方する、といったことも、診察なくして処方なしの原則から外れますので、
お受けできかねます。
Q.家族が私と全く同じ症状なので、私に処方されたお薬を家族に少し分けてももいいですか。
A.家族に薬を分け与えることは、二重の意味で良くありません。まず、万一重大な副作用が
現われた場合に『医薬品副作用被害救済制度』によって何の補償も受けられないことが
あげられます。正しく処方された薬であっても不正な飲み方をされた場合は、明らかに
その薬が原因となった副作用であっても、家族に現れた重大な副作用に対する補償は
いっさい受けられません。薬は食品ではありません。
次に、家族にご自身の薬を分けるつもりでいると、あらかじめ家族の分まで余分にもらって
おくことになります。必要以上に長めの日数分を処方することになりますので、医療経済上
好ましくありません。保険者(会社や自治体)の負担が増え、ひいてはご自身の保険料が
上がることになります。お金は空から降ってはこないのです。
Q.かぜで熱や咳がひどいのに、なぜ抗生物質は出してもらえないことがあるのですか?
A.熱や咳は必ずしも細菌感染が原因ではなく、ウイルス感染で起こることの方が多く、
ウイルス感染だと抗生物質が効かないばかりでなく、耐性菌がはびこってしまうのを
助長します。最近ではかぜばかりでなく、軽い急性中耳炎でも抗生剤(抗菌剤)を
なるべく出さないで経過をみるだけで良い、とされています。
熱が出たら抗生剤、咳が出たら抗生剤、痰が出たら抗生剤、のどが痛んだら抗生剤、
鼻水が出たら抗生剤など、未だに抗生剤”信仰”が残っておりますが、抗生剤はけっして
万能薬ではありません。
Q.かぜ薬をもらったはずなのに、かぜがなかなか治らないのですが?
A.「かかったかな?と思ったら早めのパブロン」というようなCMがあります。早く服用すると
早く治ると錯覚してしまいがちですが、かぜ薬を飲んでもけっして早く治るわけではなく、
つらい症状を和らげているだけです。かぜの多くはウイルス感染で起こり、かぜのウイルスが
体の免疫作用によって体から排除されるのに最長2週間かかります。かぜ薬はウイルスに対して
無効です。かぜの中で薬を使うと早く治るのは、インフルエンザだけです。
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インターネット情報についてのQ&A
Q.耳鼻科の病気について詳しく知りたいのですが?
A.このサイトが参考になります。
ばーちゃる耳鼻咽喉科
Q.検査にはどれくらいの費用がかかりますか?
A.このサイトが参考になります。
★ 【耳鼻咽喉科学的検査の検査料】 喉、聴力、鼻、味覚、平衡機能などの検査料 ★
Q.日帰り手術の費用はどれくらいですか?
A.このサイトが参考になります。
★ 【耳鼻咽喉科の手術料】 外耳、中耳、内耳、鼻、咽頭などの手術料 ★
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滲出性中耳炎についてのQ&A
ポイント @夏に油断し冬に再発 A蓄膿ある子は6割も
B風邪で急性中耳炎に C兄弟姉妹で仲良く発症
D鼻をすすると鼓膜がへこむ E鼓膜チューブで悪化予防
Q.どのような病気でしょうか?
A.中耳に粘液がたまる病気です。
音は外耳道を通って鼓膜を振動させ、中耳にある耳小骨を介して内耳に伝えられます。
中耳は本来空気のたまった骨の空洞で、鼓膜や耳小骨が振動しやすいようになっています。
耳と鼻を結ぶ細い管(耳管)は中耳の粘膜から分泌された粘液を常時鼻側に排泄する一方、
嚥下やあくびで時々開いて鼓膜の内側の気圧が低くなりすぎないように調節しています。
鼻の炎症などで耳管の開きが悪くなると鼓膜がへこみ、中耳に細菌が入って粘液や膿がたまり、
滲出性中耳炎となって聞こえが悪くなります。
鼓膜の状態
Q.幼稚園のお友達が何人か耳が悪くて耳鼻科に通っているのですが、幼児に多いのですか?
A.子供と年配の方に多い病気です。
子供の耳管は太く短いので鼻側から細菌やウイルスが逆流しやすく、耳管や中耳の炎症を
起こしやすいのが特徴です。アデノイドや扁桃炎、副鼻腔炎を伴うことも長引く原因です。
一方、60歳以上の御年配の方にも発症しますが、これは耳管周囲の軟骨が硬くなって
開きにくくなったために生じるタイプで、中耳の炎症は軽いため粘液ではなく水様の液が
たまります。
Q.どのようなときこの病気を疑うのでしょうか?
A.この病気は本来痛くない中耳炎なので、長く見逃され風邪などで急性中耳炎になって
初めて気付かれることがよくあります。テレビの音を大きくする、聞き返しが多い、
何となく反応が鈍い、耳をよくさわる、いつも口で呼吸している、いびきが多い、
青鼻が出ている、鼻をよくすする、急性中耳炎を繰り返す、等の症状があれば要注意です。
兄弟姉妹がこの病気だった場合、受診した本人が同じ病気と判明することもよくあります。
御年配の方では、幼少時に耳や鼻を患った記憶がある方が比較的多いようです。
Q.どうやって診断できますか?
A.視診、聴力検査、鼓膜可動性検査で比較的容易に診断できます。
Q.治療法は?
A.2〜3歳以上で治療を始めます。鼻のX線写真を撮って慢性服鼻腔炎の合併
(約70%にみられる)があれば鼻処置と吸入療法を行います。
耳管通気(鼻から耳に空気を押し込む治療)は軽症なら有効ですが、
その効果は約1時間ほどと短いので、自己通気(耳抜き)ができる場合は
そのほうが効果的です。2〜4週間治療しても難聴が改善しなければ、
鼓膜切開をして貯留液を吸引します。切開孔は数日から数週間で閉鎖しますが、
難聴の再発があれば再切開の上鼓膜換気チューブを挿入します。
鼓膜が腫れて青黒く変色する特殊なタイプ(コレステリン中耳炎)では、
最初からチューブを入れて点耳薬を併用します。水泳はなるべく控え、
幼児では保育所や託児所での集団生活を避けます。
10歳までに約9割の子供が治癒しますが、何もせずにひと冬を無事に越せるか
どうかが治ったかどうかの目安になります。完治までの期間は数週間から数年と
個人差が大きく、治療せずに放置すると手術を要する慢性中耳炎・中耳真珠種・
癒着性中耳炎に発展する心配もあり、気長な治療が必要です。
予防法としては、母乳で育てる、風邪を避ける、鼻すすりを止めさせる、等があります。
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慢性副鼻腔炎についてのQ&A
ポイント @夏に油断し冬に増悪 A5割は大人に持ち越し
B鼻風邪が長引いたら要注意 C兄弟姉妹で仲良く発症
D鼻水が出ない蓄膿も Eアレルギー性副鼻腔炎が増加
Q.どのような病気でしょうか?
A.副鼻腔に粘液や膿が貯まる病気です。
副鼻腔は顔や頭の骨の中にある本来は空気の入った数個の空洞で、鼻の中(鼻腔)とは
小さい孔で連絡しています。副鼻腔は頭の重量を軽くしたり、声の響きを良くしたり、
脳への衝撃を和らげる働きがあるとされています。副鼻腔の内壁は薄い粘膜でおおわれ、
鼻腔の粘膜とつながっています。ウイルス・細菌・アレルギー等によって鼻腔から副鼻腔に
炎症が及ぶと、空洞内の粘膜が腫れたり膿や粘液が排泄できなくなります。
これが副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)と呼ばれる状態です。
Q.幼稚園のお友達が何人か鼻が悪くて耳鼻科に通っているのですが、幼児に多いのですか?
A.子供の鼻腔は狭く、粘膜の抵抗力も弱いので、ウイルスや菌が増殖し炎症を起こし
やすいのです。アデノイドや扁桃炎もこれを助長します。一方、成人の慢性副鼻腔炎
の多くは小児期の副鼻腔炎が治癒せずに持ち越されたものです。成人にも新規に
副鼻腔炎を発症することがありますが、これはウイルス性感冒に引き続いて細菌の
二次感染が起こり、急激に副鼻腔に膿が貯まって頭重感・頭痛や顔面痛をおこす
タイプです。また、上顎の虫歯が進行して急性上顎洞炎を起こす場合もあります。
Q.どのようなときこの病気を疑うのでしょうか?
A.慢性副鼻腔炎は急性鼻炎(鼻風邪)が長引くことがきっかけで見つかることが多く、
繰り返し急性鼻炎を繰り返す場合も、基礎疾患として慢性副鼻腔炎を疑う必要があります。
鼻声が続く、口で息をする、いびきが多い、緑鼻がよく出る、鼻をすする、等の
症状があれば要注意です。兄弟姉妹が副鼻腔炎だった場合、受診した本人が同じ病気と判明することも
よくあります。最近はアレルギー性の副鼻腔炎が増加しています。
Q.どうやって診断できますか?
A.鼻内粘膜の腫れと貯まった鼻汁を観察するだけで、おおよそ診断がつきます。
重症度を判定するためX線検査や内視鏡検査を行います。急性期には細菌検査を行います。
アレルギーが関係する疑いがあれば、アレルゲンの検査をします。
Q.治療法は?
A.治療は主として鼻汁吸引と吸入療法、及び消炎剤・粘液融解剤・抗生剤等の内服を行います。
アレルギー性副鼻腔炎の場合は抗アレルギー薬や点鼻薬も併用します。
水泳はできれば控えます。鼻茸(ポリープ)を合併していると治療の妨げになるため、
外来での切除も行います。マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン等)の少量長期(数ヶ月)
内服も有効です。週に2〜3回の通院で小児の副鼻腔炎は軽症化ないし治癒します。
無症状で4週間経過した時点で再度X線検査を行い、完治したかどうかを確認します。
小児で普段鼻汁が全く出ていないのに、当院での鼻処置で大量に鼻汁が吸引されることがあります。
鼻汁が止まったため、お家の方が治ったと誤って判断されてしまう場合があり、注意が必要です。
成人の急性副鼻腔炎では、鼻内から上顎洞へ太めの針を刺して膿の吸引や洗浄を5日間行えば、
発症1ヶ月以内なら大多数が治癒します。
鼻水が止まったから、無症状になったから、忙しいからといった理由で治療を中断
してしまうと、感冒を機に悪化し、さらに放置すると成人まで持ち越すことになります
(多くは10歳になると治りにくくなり、14歳を越えるとなかなか治癒しなくなります)。
予防法としては、母乳で育てる、風邪を避ける、鼻すすりを止めて鼻をよくかむ、
親御さんが喫煙者なら禁煙する、等があります。
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急性副鼻腔炎についてのQ&A
Q.どのような病気でしょうか?
A.副鼻腔はほおの裏側にある上顎(がく)洞、目と目の間にある篩(し)骨洞、おでこの
裏側にある前頭洞等に分かれています。それぞれが鼻腔(鼻の通り道)と小さな穴でつながって
いますが、いったん副鼻腔に膿がたまると、膿の出口が狭いので自然に流れ出にくく、
炎症が長引きます。出口の粘膜が炎症で腫れて詰まると洞内の膿の圧力が高まって、
上顎洞ではほおや歯、篩骨洞では目の奥や頭、前頭洞ではおでこが痛くなります。これが
急性副鼻腔炎の状態です。妊娠中の方は、母体が胎児を攻撃しないよう免疫力を低下させて
いるため細菌感染を受けやすく、感冒が急性副鼻腔炎に発展しやすいといえます。
Q.どういった場合に、この病気を疑ったらよいでしょうか?
A.くしゃみや水鼻(鼻かぜ)を放置すると、鼻汁が緑色に変わったり、のどに流れて咳や
痰が出ることがあります。さらにひどくなると鼻がにおったり、ほおや奥歯の痛み、頭痛や
微熱が出ることもあります。これは細菌の二次感染を起こし、副鼻腔に膿がたまったため
です。妊娠中の方で急に膿性の鼻汁が出てほおが痛くなった場合、歯が痛いのにもかかわらず
歯科では何ともないといわれた場合、鼻水は出ないが鼻声と頭痛・頭重感がなかなか取れない
場合などにこの病気を疑います。頭を下げると痛みが強くなったり、頭を手でトントン叩くと
膿のたまっている部位でひびく様な痛みを感じることもあります。このような場合には、早めに
専門医を受診し、菌検査を受け、X線やCTでの副鼻腔の写真を撮ってもらう必要があります。
Q.どういう治療になるでしょうか?
A.急性副鼻腔炎は、特に成人では慢性化すると非常に治りにくくなるため、早めの治療が重要です。
小児では、頭痛を起こすことは少ないのですが、耳が痛くなったり聞こえが悪くなることがあり、
これにも注意が必要です。治療は鼻内の鼻汁を吸い取って鼻の通りを良くしてから、抗菌剤と
炎症止めのお薬を吸入します。これを繰り返しても治らない時や痛みが強いときは、太めの針を
鼻から上顎洞に刺して膿汁を抜いた後、中を薬液で洗うと、大多数の方は良くなります。
炎症止め、鼻水を溶かすお薬、抗菌剤も状況に応じて内服しますが、妊娠中の方は内服薬に
制限があるのと、体全体の細菌に対する抵抗力が落ちているため、治癒しづらいことが予想されます。
このため、上顎洞に針を刺して洗浄する治療法を併用する場合がよくあります。
水泳は完治するまでは控えてください。
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鼻腔CO2レーザー手術についてのQ&A
ポイント @頑固な鼻づまりに効果 A日帰り手術(要予約)
B麻酔はガーゼを入れるだけ C手術後の通院不要
D繰り返し治療も可能 E効果は約3年持続
Q.どのような病気に行われる治療法でしょうか?
A.花粉症・アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎などで生じるくしゃみ・鼻水・鼻づまりをおさえる
治療法です。これまで当院で行ってきた電気凝固に比べて非接触で粘膜の凝固・蒸散ができるので、
出血がほとんどありません。このため、術後の止血処置が不要で、そのまま帰宅して頂けます。
内服薬や点鼻薬を使ってもなかなか良くならなかった、ひどい鼻づまりに特に効果的です。
Q.どういった手順で行われるのでしょうか?
A.まず初診時に鼻内の状態を観察し、レーザーの器具が十分挿入可能かどうかをチェックします。
次に表面麻酔剤に対するアレルギーの有無を皮内注射でテストします(10分程かかります)。
テストがOKなら手術枠のある曜日に予約を入れて頂き、改めて手術日に再診して頂きます。
手術当日、軽食を摂って頂いてもかまいません。来院されたら麻酔剤を浸したガーゼを鼻内に挿入し、
麻酔が効くまで30分待ちます。次にガーゼを抜いてからレーザー光を粘膜に当てて凝固します。
手術時間は片方で約15分程度です。出血はほとんどありませんので、そのまま帰って頂けます。
帰宅後麻酔が切れると少し痛む場合があり、不安な方には痛み止めを処方いたします。
Q.どの程度有効でしょうか?
A.粘膜を凝固したことによる刺激で、術後2週間は鼻づまりが一時的に悪化しますが、
それ以降は鼻づまりが改善され、3年程度効果が持続します。ひどいくしゃみ・鼻水には
若干効果が弱く、術後でも内服薬や点鼻薬で症状を押さえる必要があります。
Q.年中いつでも受けられますか?
A.花粉症の方では、花粉飛散開始期より1〜2ヶ月前に受けておくのが良いとされています。
スギ花粉症の方なら11月〜1月中旬がベストです。通年性アレルギーや肥厚性鼻炎の方なら
特に時期を問わず、年中受けることが可能です。
数年後に鼻づまりが悪化した場合、再度レーザー手術を受けていただくことも可能です。
Q.この手術が受けられない場合はありますか?
A.鼻の奥の粘膜が腫れている場合、レーザー光が届きにくいため十分な効果が得られないことがあります。
また鼻中隔(鼻の真ん中の仕切り板)が強く左右に屈曲している場合や鼻腔が極めて狭い場合、
レーザー導光管が鼻内に十分挿入できないため、凝固できる範囲が限られてしまいます。
副鼻腔炎に伴う鼻茸(ポリープ)やアデノイドが原因で鼻づまりが生じている場合は、まずそれらの
切除術を受けることをおすすめします。
Q.合併症は?
A.術中の軽い合併症としては、一時的に気分が悪くなることがあります。帰宅後少し出血することが
ありますが、多くは自然に止まります。術後長期にわたって合併症が残ることはありません。
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NBI電子内視鏡検査についてのQ&A
ポイント @日本発次世代型の電子内視鏡 A粘膜の早期がん診断に効果的
B診療所への導入例はごく少数 Cリアルタイムで映像を説明
D画像をすぐにプリントアウト E費用は従来の内視鏡と変わらず
Q.NBIとは何のことでしょうか?
A.Narrow Band Imaging の略で、電子内視鏡の光源に特殊なフィルターをかけて、青と緑の光だけを
通して粘膜に当てることで、表面の細かい血管を強調して映像化する技術です。国立がんセンターと
(株)オリンパスメディカルシステムズか共同開発して、2006年6月に初めて市販されました。
大学病院と一部の大規模病院には既に導入され、消化器科では早期の粘膜がん診断に効果的とされて
います。耳鼻咽喉科でも早期がんの診断に有益とされていますが、耳鼻科を含めて診療所への普及は少なく、
まだ一般にもあまり認知されていないのが実情です。しかし、がんを早期のうちに診断して、すぐに
治療のできる病院へ紹介できるよう、診療所にも近年中に普及することが期待されています。
咽頭の病変-異形成(前がん状態)
Q.どのような原理で早期の粘膜がんが見つかりやすくなるのでしょうか?
A.従来の内視鏡では光源からの光をそのまま用いて観察していましたが、NBIでは血色素(ヘモグロビン)に
吸収されやすい波長(青色と緑色)の光のみを通すフィルターを光源にかけて、ビデオカメラで観察します。
がん組織は毛細血管の密度が高く、この波長の光をよく吸収するため、周囲の正常組織とのコントラストが
強調されて、微細ながんが見つかりやすくなります。ただし、モニターに映った粘膜の色が青と緑のままでは
とても不自然に見えるため、映像の色を電子的に変換して粘膜表層の血管は茶色に、粘膜深層の血管は青緑色に、
血管が少ない部分は白っぽく見えるようにしています。一方、がん組織は毛細血管が豊富なため、モニターの
画面では境界が明瞭な茶色の領域として映り、通常の光での観察に比べてはるかに目立って見つかりやすく
なります。
Q.どのような方が、検査を受けたほうがよいでしょうか?
A.タバコを1日20本以上、30年以上吸い続けると、のどのがんになるリスクが高くなります。
また、アルコール度の高い酒(蒸留酒)を薄めずに飲み続けると咽頭や食道のがんに
かかりやすくなります。タバコもアルコールも両方お好きな方は、相乗作用でがんのリスクが一層高まります。
近親者ががんにかかられた方、お酒を飲むと顔が赤くなる方、胃や腸にがんができたことのある方も要注意です。
片耳の聴こえが悪くなって受診した方で、タバコもお酒ものまないのに上咽頭にがんが見つかった例があります。
始め首のリンパ節が腫れて、あとからのどに極めて小さながんが見つかる場合もあります。
咽頭がんと食道がん、および一部の喉頭がんは最初は大半が無症状であり、少し進行してからのどの違和感、
異物感、声がれ、血痰等の症状が出ます。ものが飲み込みにくくなったり、風邪でないのに飲み込む時に
のどが痛くなった時には既に進行していることが多く、いかに早期のうちに見つけて治療するかが鍵となります。
胃や腸の場合と異なり、のどや頸部食道のがんは進行した場合大きく切除しなければならず、完治したと
しても嚥下(飲み込むこと)や発声が不自由となり、生活の質が大きく損なわれてしまいます。
喉頭の病変-初期癌
Q.予約が必要でしょうか?検査料はどのくらいかかりますか?
A.原則として予約は不要です。鼻とのどに軽くスプレーで麻酔をかけ、内視鏡を鼻から挿入しのどの一番奥まで
観察します。内視鏡の太さが従来のものよりも少し細いので、鼻内の違和感は少なくなっております。
食道の中まで観察する場合は、6時間以上は何も飲んだり食べたりしない状態で来院して下さい。
検査後2時間はのどの麻酔がまだ効いていてむせやすいので、しばらくは飲んだり食べたりできません。
検査料は従来の内視鏡検査と変わらず、3割負担でのどまでなら1860円、食道までが2400円です。
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